市場よりお届けします。
最近暖かい日が続いていますね。市場もすっかり春模様。たまに半袖の制服を着ている人がいるぐらいです。
さて、今回は魚が出てくる本をご紹介します!
…どうしてかといいますと、最近読んで本の中にも魚っていっぱいいるし、何より見た目がわかったほうが想像しやすかったので!
第1回目なので、有名どころからいきますよ~!
ヘミングウェイの『老人と海』です。
簡単なあらすじですが、何か月も魚が捕れていない老人、サンチャゴが3日間のと格闘の末、巨大なカジキを捕ります。しかし、その帰路にサメに襲われ、カジキはほとんど食べられてしまいますが、老人は無事家に帰り、眠りにつくというストーリーです。
最近読んだのですが、色々な種類の魚が出てきます。
トビウオ、マグロ、シイラ、カジキ…そしてサメ。
ちなみにシイラ(魚に暑いと書いて鱪です)ってこんな魚です。パレット1枚分の体長なので1メートルぐらいです。(写真は去年撮影したもので正確な数字は忘れてしまいました)
ハワイではマヒマヒと呼ばれ、英語ではDolphinfish、日本の地方名ではシビトクイやマンサクなどなど。色々と呼び名がある上、調理法もステーキやムニエルなど多種多様のようです。
そんな魚なのですが、作中で老人が食べた感想を抜粋すると、
「ちゃんと料理して食えば、鱪ってやつはうまい魚なんだが」
とかれはいった、
「生で食うととても食えたものじゃない。これから沖に来るときには、
塩かライムを持ってくるようにしよう」(p90)
それを船上でナイフを使って半身にして皮をひいて、食べたあとに言うのですから、豪快の一言に尽きます。ちなみにシイラの皮には雑菌がいっぱいついているので、皆様、老人の真似だけはくれぐれもなさらぬようお願いします!
でも、まさしく海の男という感じですよね~。
サメに食べられてしまうカジキはこんな感じです。
(写真は築地に行ったときに撮ったものです。カジキの特徴である長い鼻が折られてますが汗)
作中では巨大カジキを捕まえて、ぼろぼろになりながら老人が帰るときに、せっかく捕ったカジキをサメに食べられてしまい、最後には残骸しか残らないのです。
個人的には自然に立ち向かうと、人間っておのずと雄々しくなる気がするんですけど皆様いかがでしょうか?読むと、太い腕で、大きい背中の日焼けした老人が荒々しく、それでいて静かに、孤独に縄をたぐる姿が目に浮かぶようです。
また読んで魚と関係した本があれば、皆様にご紹介したいと思います。
ちなみに、今回から「新人N」改め、ただのNにしていますが、「1年経ってるよねぇ」とTさんから圧力がかかってきたとか、そういう話ではないので!うん、本当に!!
以上、市場からでした!
参考
アーネスト・ヘミングウェイ(福田恒存訳)、『老人と海』、新潮文庫、2003。
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