今回は解体された本町店舗について個人的に想うことを少し書きます。
本町商店街をよく歩かれる方は、解体についてもうご存じかもしれませんね。
現在、本町店舗は解体されて建物跡は更地になっています。
弊社は昭和5年(1930年)にこの本町6商店街で創業しました。
昭和30年(1955年)の新潟大火で初代店舗が消失、昭和31年(1956年)に二代目店舗が建てられました。
昭和39年(1964年)の新潟地震を乗り越え、令和5年8月までの68年間を「市民の台所」の一翼を担って参りました。
にいがたなじらねっと様から頂いた絵には当店の鯛が描かれ、「新潟市民の台所」と記されています。
こうして第一線を長く生き抜いてきた建物は老朽化が激しくなり、あちこちに修繕不可能な箇所が出てきたのです。
ボロボロになりながらも暑さ寒さ、雨雪から守ってくれた建物には感謝でいっぱいです。
若い頃、色々あって階段踊り場の壁を蹴って穴が開き、足首が抜けなくなったことがありました。
申し訳ない気持ちでいっぱいです。
そんな私を受け入れてくれた、懐の深い店舗です。
私は誰よりもこの建物に愛着があると思っています。
「早く新店舗を考えねば」という気持ちと裏腹に、「まだこの店舗で居たい」という気持ちもずっとあり続けた去年一年間でした。
とは言っても危機管理、業務管理、サービス管理など改善し徹底する責務がお店にはあります。
そうして、重なった様々な出来事の流れの中で解体は決まりました。
ここはブロガー個人の想いを綴る場なので、詳細を記すのはやめておきます。
令和6年1月現在、この地にはお隣カトウ様の壁修繕工事の為に足場が組まれています。
「いよいよ建設工事か?」というお声を頂きますが、まだ時間がかかります。
今は田中屋本店様裏の仮店舗で狭いながらも業務をこなしています。
「形ある物はいつか壊れる」
思い出と感謝の念に堪えません。
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